成年後見制度の理解-不適切な行為とは何か③-
今シリーズの第3回目となります。第1回目では「預金・通帳・現金等の管理」について、第2回目では「不動産全般に関する管理」について添付スライドにて説明してきました。今回で最後となりますが、第3回目では「領収書等・立替金・親族等本人以外の支出に関する管理」についてまとめてみました。
過去2回でも説明した通り、最高裁は基本的な考え方として、後見人にふさわしい親族など身近な支援者がいる場合は、本人の利益保護の観点から親族らを後見人に選任することが望ましいと提示しています。また、後見人の交代も、不祥事など極めて限定的な現状を改め、状況の変化に応じて柔軟に交代・追加選任を行うとする考え方も示しています。
この流れは、各々が成年後見とはどのような制度であり、自身が後見人になったときに何が求められるのかを、待ったなしで求められることになります。
今回、3回のシリーズで「後見人による不適切行為」について学習することで、成年後見制度の理解を深めていただくことで、今後の日常生活の準備として私たちが突然に求められる対応の一助になればと考えています。
成年後見制度の理解-不適切な行為とは何か③-(2019.4.27)